こんにちは! 自己紹介をお願いします
オーストラリア出身、ガンプラモデラーのセイントーイズムです。ウェブサイトsaint-ism.comを運営しています。
私はもともとマレーシア出身なのですが、子供時代のほとんどをオーストラリアで過ごし、現在はそこでITコンサルタントの仕事をしています。ガンプラに関していうと、おそらく私は塗装(Painting)、ポージング(Posing)、写真(Photography)の3Psでもっとも知られていると思います。私がガンプラで一番好きな工程は塗装と写真撮影なので、カスタマイズというよりは趣味としてむしろその2点に力を入れています。
私の好きなモビルスーツは、ストライクガンダムとガンダムMk-Ⅱです。シンプルで角ばったデザインがやっぱり一番好きですね!
私がこの趣味を始めた時から追っている目標はとてもシンプルで、自分が作るプラモデルを説明書に載っている完成体と全く同じ見た目に仕上げるということです。
私がガンダムやガンプラを知るようになったのは、2000年代前半のことでした。私にとってガンダムといえば、香港出身の同級生が熱く語っていたのを聞いた程度で、当時はアニメもそこまで主流ではなかったので、英語でガンダムを見る方法もありませんでした。2002年頃、アーケードゲーム「機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオン」がオーストラリアで発売された時、私は初めてガンダムシリーズに触れました。このときから、ガンダムに並々ならぬ興味を持ち始めたのです
その後まもなく2003年に「ガンダムSEED」が発売され、その時初めて放送されたシリーズを見ました。そしてその番組からガンプラが買えることを知り、アニメに出ていたメインスーツのストライクガンダムがどうしても欲しくなりました。結局、1/60スケール、ノーグレードのストライクガンダムを購入し、これが私の人生初のガンプラになりました。組み立てが終わると、自分の机にストライクガンダムが!と、とても感動したのを今でも覚えています。
しかし数日後、説明書の写真を何度も見返しているうちに自分が作ったものは宣伝用の写真ほど見栄えが良くないことに気がつきました。この時期に販売されたキットのプロモはどれもプレシェーディングを施したような見た目になっているのです。この時から、自分の作るキットも掲載写真のような見栄えに完成させたいという夢を追いかけるようになったと思います。
それから何体か組み立ててみた後に、私は初めて塗装をしてみる ことにしました。1/100スケール、ノーグレードのバスターガンダ ムです。しかし、全くうまくいきませんでした。この頃のガンプ ラはまだ認知度が低く、加えてネットも未発達で現在のように簡 単に情報を入手できる時代ではありませんでした。限られた情報 を頼りにランナーの上に直接エナメルを塗ってみたのですが、そ の結果パーツをいくつも壊してしまったばかりか、組み立てにも かなり不具合が生じました。そこで塗装をスプレー缶に移行した ところ結果はましになりました。シェーディングを似せるために 鉛筆を使う方法も試してみたのですが、やはり説明書の写真には かないませんでした。
2006年頃、ホビージャパンでMAX渡辺さんのもはや伝説となっている「マックス・テクニック」のチュートリアルを見つけました。これが、私が初めてエアブラシを手にしたきっかけだったと思います。この方法を習得するのに数体のキットを消費しましたが、初めてうまくできたのはきっとこのアナベル・ガトー専用ゲルググですね。
その方法は真っ黒な下地を塗装していくというやり方で、かなりの時間を要するものでした。しかし、これによって自分の目標に一歩近づけたように感じたのです。
2007年頃、私は日本のテレビシリーズ「プラモつくろう」の動画を見つけました。
その動画は岩田トシオがマスターグレードのRX-78-2 ガンダム Ver.Kaを製作する回だったのですが、その作業工程の中でハイライト塗装のテクニックが紹介されていました。この方法はプラモデルの見栄えを説明書の写真にとても近いものにしてくれる画期的なものでした。
誰かがガンプラを組み立てたり塗装したりするのを動画で見たのはそれが初めてだったのですが、これが私の人生を変えた瞬間でした。この動画のおかげで、ようやく私は今に至る塗装のスタイルを手に入れることができたのです。
結婚して小さなマンションへ引っ越した後、私は数年の小休止を挟みました。そして2014年にオンラインコンペに応募したMGインパルスで復帰を果たしたのですが、この経験を通してプラモデル塗装と写真撮影のスタイルが確たるものになりました。
今日に至るまで私の塗装スタイルはずっと同じですが、少しずつ改良を加えながら様々な色の濃淡の付け方を学んでいます。
活動を始めた2003年に話は戻りますが、幸運なことに当時私は父のデジタルカメラを借りることができました。そういう訳で私はいち早く写真撮影の分野に足を踏み入れたのですが、一眼レフカメラを購入したり実践的な理論を学んだりと、写真を撮ることに関してより真剣に取り組み始めたのは、ずっと後(2015年頃)になってからのことでした。
私は自分の自由な時間のほとんどをガンプラに割いていますが、ゲームや料理、ドライブといった趣味も持っています。
これまで手掛けた制作活動の中で、一番好きだったものについて教えてください
まずMGフルアーマーガンダム(サンダーボルト)です。これは息子が生まれる前に作った最後の作品なのですが、私にとって終わりであるとともに新しい始まりなのだと感じながら手を進めました。これはまた、私の名が世に出るきっかけとなったと記憶している作品のうちの一つでもあります。こちらの写真が有名ですね。
普段私はカスタムカラーをやらないので、こちらはかなりおもしろい内容になっています。2019年にバンダイが次期MG Ver.Kaの投票を実施したのを覚えていますでしょうか?誰もがG-セルフを待ち望んでいたにも関わらず、代わりに選ばれたのはガンダムWエンドレスワルツでした。私もかなりがっかりしてしまったのですが、ガンダムWを作ることは諦めていました。しかしその年の暮れ、この画像を見たとき、私はこれをプラスチックで作ってみたいと思いました。
翼を除けばデカールやパネルさえ無いかなり単純な構造です。翼の作り方は K. ルナスルR @R19638194さん (Twitter)から教わり、ギャラクシー塗装のやり方はYouTubeで何本か動画を見て勉強しました。
https://www.saint-ism.com/2021/02/mg-wing-gundam-world-zero-ver-ka/
新しい制作を開始する工程について教えてください
自分が組み立てたものを改造することはやりません。塗装もほとんどの場合アニメに忠実な配色にしているため、私の作業工程はかなり単純で分かりやすいです。パーツの切り出し、下地塗装、カラーパーツの塗装、フレーム(メタリック)塗装、グロスコート、デカール、グロスコート、マットコート、そして組み立てです。私はパーツを壊してしまうことに対してとても神経質なので、テスト組み立てもしません。最初の段階でレビューを全部見て、トリッキーなパーツがないかどうかを予め確認するようにしています。カスタムカラーを使う組み立ての場合は(だいたい委託制作ですが)まずPhotoshopで線画を描き、計画がうまくいきそうかどうか確認します。
写真撮影は私にとって全く別の作業で、キットの組み立てより時間がかかることもあります。様々なバリエーションのポーズで1キットあたりだいたい2,000枚以上の写真を撮ります。私の目標のうちの一つは、サンダーボルトが良い例ですが、そのキットで最も有名な「一枚」となる写真を撮ることです。もう一つは、今まで撮りためてきた写真でいつか自分の画集を作れるようになることです。
どのキットに対してもかなり綿密にアクションポーズを研究し、個人用のピンタレストボードにアイデアを保存しています。だいたいアニメやゲーム、映画などから印象的なポーズを探すようにしていて、撮影に応用できそうなポーズがあれば写真に撮って後で使うために保存しています。私は十分な素材が揃うまで、時には何年もキットの写真撮影を延期することがよくあります。アクションポーズを撮る過程でほぼ確実に塗装は傷んでしまいますし、組み立てたキットが壊れてしまうこともあるので、良い仕事ができるチャンスは一度きりだと思っています。私よりももっと作品に時間をかけている人たちはアクションショットのためにキットを危険にさらすことはしないのでしょうが、私は、何度も言うように説明書の写真と同じようにできるだけ生き生きとした写真を撮れるようになりたいのです。
SNSでフォローしている人はいますか?
今では優れたモデラーがあまりにも多すぎて、全員の名前を挙げることはできないと思います。この場を借りて、私が大きく影響を受けた方や作品を成長させてくれた方々(特にポーズに関して)を紹介させていただきます。
アート
- Artgerm
モデリング/塗装
- Fichtenfoo
-
Max 渡辺
-
岩田トシオ
写真撮影/ポージング
- とりぴー@ポーズ本v⑤販売開始 @0508bk201 (Twitter)
- action.man32 (IG)
- Kyle Balloran (Facebook)
- G-Talier (IG)
- Lightning-Ace (IG)
- rotaryred (IG)
- scarlet.jn99 (IG)
レビュー/ブログ
- schizophonic9
- Zaku Aurelius
- Mecha Gaikotsu
次の制作予定(または現在進行中)は何ですか?
現在、MGガンダムヴァーチェの制作に取り組んでいます。最近はフレッシュトーンの塗装を覚えたので、今後は少女系の作品やレジンフュギュアも塗装してみたいと思っています。